輪友から良縁をいただき170mmクランクを試させていただけることになりました。
私の体型はガリガリノッポでございまして、フレームサイズは56もしくはLサイズとなり必然的にクランクの長さが172.5mm となっていました。
トルク型のパワーがある方ですとクランクを長くする選択を好まれる傾向だそうですが、私の脚質は回転型…要するにパワーが少ないので回すしかないのです。
そこでクランクを短くすると回転径が小さくなるのでパワーのない私には相性が良いのではないか…?と思い試させていただくことにしました。
どうやら52-36と50-34のフロントリングは互換性がありチェーンの長さは変えずにそのまま使えそうとのこと。
ショップにお願いすれば仕上げてくれますが、クランクの構造を知ることでショップに依頼した後のセルフチェックにも役立ち、いざという時のトラブルへの対処法も身につけたく経験値を上げるためにも素人ながらトライしてみます。
アーレンキーの他にクランクキャップを外すための専用工具が必要となるのでトライされる方はご用意ください。
安価なのとセルフメンテナンスのために購入することにしました。
まずはペダル、チェーンを先に外してから作業に取り掛かりましょう。
クランクの取り外し
左クランク2本のボルトで固定されているのでこれを緩めていきます。
私がショップの店長から気をつけることとして注意を受けたのがココです。14Nmほどの強いトルクで締められているので汚れが詰まっていたり、アーレンキーの入りが浅かったりするとボルトがなめる事例が多いとのこと。
しっかりとネジ山の汚れを落として作業しましょう。
ボルトがなめて外せなくなるとボルト切断という悲惨なことになる…と念を押されました。
さて、このボルトは完全に外さなくても間に挟まっている脱落防止ピンが緩むくらいでOKです。
私は初見だったので構造を知りたくピンを外しました。
こんな感じの構造なので、ボルトが緩めば片側が浮いてマイナスドライバーなどで傷がつかないように気をつけながら上にずらすとクランクに刺さっているピンが外れます。
専用工具でクランクキャップを外して真っ直ぐに引き抜くと左クランクは簡単に外せます。
右側クランクを抜こうとしてもBBに引っかかったりしている場合は、左側からゴムハンマーなどで優しく叩くとスコンと外れてくれます。
私の場合はインナーギアにバロックギアを換装しているのでこれも交換。ここはアーレンキーではなくトルクスが必要となります。
外したビスにグリスを塗布してしっかりと装着します。
クランクの取り付け
外した時と逆の手順ですが要所にグリスアップが必要となるので、汚れを拭き取りながら作業を進めます。
右クランクの付け根の部分にも汚れが溜まっているので、しっかりと拭き取り交換するクランクの同じ部分にグリスアップします。
BBにクランクを差し込んで左クランクをはめる部分にもグリスアップします。
左クランクを差し込んでキャップを装着します。ここにもグリスを塗布します。
ここも注意箇所。キャップを強く締めすぎるとクランクの動きが渋くなるそうです
手の力で軽く締められるくらいの目安でいいと指摘を受けました。
やはり重要なのはクランクのボルト。
脱落防止ピンをクランクシャフトの穴に刺してトルクレンチを用いてしっかりとボルトを締めます。私はマックスギリギリではなく13Nmくらいで締めました。
これにて作業終了です。
2.5mmだからそんなに変わらんのでしょう?とも思っていましたが、これが大きく変わります。
今までトルク不足でアウターローを使用していたことが多かったのですが、脚を回しながら幅広く使えているような感じです。
ペダリング時に足が余る感じがあるのでサドルの高さや前後位置など細かい調整も必要と感じますね。
「ロードバイクはmm単位の調整でフィッティングが変わる。」というのは本当ですね。
レースに出るわけではないのですが、気持ちよく走れて登れるようにするために自分好みにセッティングできるのは楽しみの一つです。
これでまた経験値を積むことができました。
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